最終更新:2026-06-14
相続した賃貸物件は、契約書・修繕履歴・入居者情報が散らばっていることが多く、まず「現状の見える化」から始めるのが鉄則です。
2024年4月からは相続登記が義務化され、期限を過ぎると過料の対象にもなります。
ここでは、相続直後にやるべき手続きと、保有・売却を数字で判断するための整理の仕方をまとめます。
まず相続登記と契約の承継を整理する
2024年4月1日から相続登記が義務化されました。
不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に登記申請が必要で、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象になります(2024年4月より前に発生した相続も対象で、2027年3月末までの申請が必要です)。
賃貸物件の場合、賃貸人の地位は相続で当然に引き継がれます。
入居者との契約はそのまま続くため、賃料の振込先変更や貸主変更の通知、既存の管理委託契約の引き継ぎ・見直しを進めます。
現状を見える化する——集める書類
判断の前に、物件の「いま」を一覧化します。
次の書類をそろえると、収支とリスクが見えてきます。
- 賃貸借契約書・入居者一覧(賃料・敷金・契約期間)
- 保証会社の加入状況
- 修繕履歴・設備の更新記録
- 管理委託契約書・送金(精算)明細
- 登記簿・固定資産税の課税明細
- 火災保険の証券
税金の期限を押さえる
相続では時間に縛りのある手続きが複数あります。
代表的なものは次のとおりです。
- 準確定申告:被相続人の所得について、相続開始を知った日の翌日から4ヶ月以内
- 相続税の申告・納付:相続開始を知った日の翌日から10ヶ月以内
- 取得費加算の特例:相続税の申告期限の翌日から3年以内に売却すると、納めた相続税の一部を取得費に加算でき、譲渡所得税を抑えられる場合がある
収支改善は「固定費」と「機会損失」を分ける
収支の見直しは、管理料・修繕単価などの固定費と、空室・賃料の取りこぼしといった機会損失を分けて考えると改善点が見えます。
家賃連動の管理料を戸あたり定額に変える、囲い込みのない募集で空室期間を縮める、適正賃料に見直す——といった打ち手で、手取りは変わります。
保有・リノベ・売却を数字で比較する
出口は「保有を続ける」「リノベーションして価値を上げる」「売却する」の3案で比較します。
将来の大規模修繕、税金、賃料下落、想定売却価格まで含めて、感情ではなく数字で判断するのが失敗を防ぐコツです。
NOCOSは管理運用と出口戦略を同時に見られるため、保有した場合の収支改善案と、売却した場合の試算を並べてご提案できます。
まず押さえるべき判断ポイント
現状把握
賃貸借契約、入居者一覧、保証会社、修繕履歴、管理委託契約、送金明細を集めます。
収支改善
管理料、修繕単価、募集条件、空室期間を見直し、固定費と機会損失を分けて改善します。
出口判断
保有継続、リノベーション、売却の3案を、将来修繕・税金・賃料下落も含めて比較します。
相続直後にやることチェック
- 相続登記(3年以内・義務)の準備
- 貸主変更・賃料振込先の入居者通知
- 既存の管理委託契約の確認と見直し
- 準確定申告(4ヶ月以内)の検討
- 相続税申告(10ヶ月以内)の準備
- 保有・売却判断のための収支整理
よくある質問
相続後すぐに管理会社を変えても大丈夫ですか?
管理委託契約の解約予告を守れば可能です。
相続登記や入居者への貸主変更通知と並行して、管理契約の内容を確認しましょう。
相続は管理を見直す好機でもあります。
相続登記はいつまでにすればよいですか?
取得を知った日から3年以内です(2024年4月から義務化)。
2024年4月より前に発生した相続も対象で、2027年3月末までの申請が必要です。
売却するか賃貸を続けるか迷っています。
保有・リノベ・売却の3案を、将来修繕・税金・賃料下落・想定売却価格まで含めて比較すると判断しやすくなります。
NOCOSは収支改善案と売却試算を同時に整理できます。
相続した物件の入居者にはどう連絡しますか?
貸主が変わった旨と、賃料の新しい振込先を通知します。
契約自体は継続するため、入居者に再契約を求める必要は原則ありません。
遠方の相続物件でも管理を任せられますか?
はい。
NOCOSはクラウドでの情報共有と24時間対応により、遠隔地の物件でも管理を承れます。
次に読むページ
本ページは一般的な情報提供であり、法務・税務上の助言ではありません。
個別のご事情は、弁護士・司法書士・税理士等の専門家、または当社の無料相談でご確認ください。